予防方法は枕とかでしょ?と思った方、違いますよ。
遊んでいる時間に枕を使うのは構いませんが、寝ているときに使うのは良くありません。
安全な睡眠に関してはこちらの記事でまとめていますが、ひとつだけ先に言っておきます。“赤ちゃん用に商品を売っている、または誰かがそれを推薦している=安全” ではありません!そこだけは気をつけてください。※企業や誰かを批判したいわけではありません。赤ちゃんの突然死を、両親がちゃんとした知識をもっていれば防いであげられるかもしれない、と言いたいのです。私も知らないでやっていて、後から勉強して知って反省したことがあります。
話が少し外れましたが…今回の記事では、前回に引き続き以下のうちの2の項目に関して紹介しようと思います。他の記事はリンクから。
- 矯正が必要な頭の形にはどんなものがあるか
- 頭の形が悪くなる原因と予防のためにできること、矯正する前に自分たちがしたことおよび実際の経過
- 画像診断から矯正を始めるまでの流れ、始めるのに適切な時期、病院で教えてもらった頭の形の矯正以外のメリット、デメリット
- ヘルメットのデコレーションのやり方
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頭の形が悪くなる原因
寝るときに向く方向
赤ちゃんは仰向けで過ごす時間が長いため、どちらかの方向を多く向いて寝てしまうと片側の頭が平らになりやすいです。ベッドだけでなくチェイルドシート・抱っこひも・ベビーカー・スイング・バウンサーなどでも起こります。
未熟児
頭が平らになる確率は高まります。満期出産の乳児と比較して頭蓋骨がやわらかいため。また多くがNICU (neonatal intensive care unit) 等での治療が必要で、あまり動かされずに仰向けで過ごす時間が長くなるため。
多胎児
出産前から母親の子宮内でのスペースが狭く頭蓋骨に圧がかかるため。多胎でなくとも骨盤が狭い場合にも起こりうる。
斜頸・筋性斜頸(Torticollis)
首の片側の筋肉がかたく、頭を左右に向けることが難しい症状のこと。いわゆる向きグセを引き起こすものです。一度頭に平らな部分ができてしまうと悪化します。
頭の形が悪くなるのを予防するために
タミータイム(うつ伏せ遊び)をたくさんする
正常な後頭部の形成を促す。赤ちゃんの発達や運動能力の向上を促す。退院後すぐに開始します(必ず保護者の監視下で行う。医師の指示に従う)。1992年にAmerican Academy of Pediatricsが乳幼児突然死症候群の予防のために仰向け寝を推奨したが、それと同時に頭蓋骨の変形が増加したという経緯があります。
ベビーベッド(クリブ)での向き・位置を変更する
明るい方や声のする方を向くことがあるため。
赤ちゃんを抱っこする時間を増やす
仰向け寝の時間を減らし、頭蓋骨への圧を減らすため
寝ているときに頭の向きをかえる
平らな側を上にする。枕やタオルなど赤ちゃんの位置を固定するようなものは使わないこと!予防にも効果的でないばかりでなく、American Academy of Pediatricsも「安全な睡眠のためにベビーベッドには何も置かないこと」と言っています。安全な睡眠に関する詳しい情報はこちらから。
リハビリ(physical therapy)
頭に平らな部分がある赤ちゃんのほとんが多少なりとも斜頸があります。リハビリや家でのストレッチは悪化を防ぎます。やり方はシンプルですが、必ず専門家の指示に従い注意して行うようにしましょう。
※すべての原因・予防方法を網羅できていません。原因不明のものや遺伝性が疑われているものもあります。
ぼっちゃんの場合
斜頸の診断
2ヶ月検診で向きグセに関して相談したところ、斜頸があったのでリハビリ施設の紹介状を書いてもらいました。それから毎週リハビリに通い(結構さぼったり、ぼっちゃんの体調不良で行けなかったりしました)、自宅でできるストレッチの方法と進捗具合をみてもらいました。
リハビリ・自宅でのストレッチ
ぼっちゃんは左ばっかり見ていました。右側の首の筋肉がかたいのと筋力が弱いのが原因です。左手の肩を抑えながら右を向かせるストレッチを最低でも10秒間、1日2セット行うようにしました。他にも姿鏡を見ながら自分のお腹の前にぼっちゃんの右側を下にして抱え、首を持ちあげさせる筋トレもやりました。機嫌を伺いながらかつ共働きなので時間の確保が難しかったです。
あとはタミータイムのときや仰向けで起きているときに右側にメリーを置いたり、親が右側に行ったり、とにかく右側を向けるように頑張ります(使用したおもちゃなどをこちらの記事でまとめています)。寝ているときは気がついたら右側を向けるようにしました。
友人からいただいたタカラトミーのプーさんのメリーが本当に役に立ちました(下記リンク↓↓↓)
経過
4ヶ月検診の際には筋肉の緊張と筋力の問題は良くなっていましたが、頭が平らなのは治りませんでした(遊んでいるときは自分から右を向くようになりましたが、寝ているときは頑張って右を向けてもすぐに左を向いてしまいました)。なのでヘルメット矯正のためのクリニック(Cranial Technologies)への紹介状を書いていただき、そこでの画像診断を経たのち、5ヶ月ちょっと前にヘルメット治療を開始しました。治療を開始して2週間で目に見てわかるほど頭の形は変化しました。リハビリも確認のために通っていますが頻度はかなり減りました。現在ヘルメット治療4週目ですが、経過は順調で予定通り8~10週で終わりそうです(治療期間は開始月齢と重症度に依存する)。
他の記事はこちら↓↓↓