子育て向いてないぼっちゃんママの研究記録

アメリカで共働き。東大卒、元大学教員の研究者。子育てには向いていませんが、楽しむ努力をしています。

日本の皆さん、そんな命張って仕事してるんですか?

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先日CDC(アメリカ疾病予防管理センター)がマスクの作り方を公開し、全員にマスクの着用を推奨すると声明を変更しました。不顕性感染(症状がなくても感染しており、感染源となりうる)がわかったのと、全員に感染のリスクがあるという段階にまできたということです。それをネタにしたり、「やっと日本に追いついてきた」など悠長なことを言っている人がいるのを見て失望し、日本が本気で心配になりました。

ここ最近、愚痴ばっかり言っていて行動に移さない人が多くて疑問に思うことがたくさんありました。Twitterなどで文句を言うのも必要な場合もあるかもしれません。ただの吐け口として使用しているのかもしれないですし、共感はできますので別に良いと思うのですが、その後いったいどれだけの人が行動に移せているのでしょうか?(芹沢さんの記事を具体的にしてみました:○○の影響でできないと愚痴るまえに いまできること - 1日1分 ポジティブシンキング

 

あまりこういうことは言いたくはなかったのですが、さすがに日本と日本にいる家族・友人が心配なので、アメリカからできることをしようと思いました。

本記事を読んだあと、「でも…」と言う人は行動に移さないなのでもう何も言えることはないのですが、家族や友人の行動にもやもやしている人、なかなか踏み切れなくて悩んでいる人の後押しになればいいなと思います。別に誰かを不快な気分にさせたいわけではないので、該当しない場合は読まないことをおすすめします。

 

私のバックグラウンド

私は今回の騒動に対して責任を持って何か活動しているわけではないので自分のことを専門家とは言いませんが、医療系の国家資格を有し、ウイルス学で博士号を取得し、大学では感染のまん延防止や消毒方法など衛生学にまつわることを教えていました。アメリカに来てからはコロナウイルスに類似したウイルスの基礎研究をしていましたが、現在は急遽COVID-19研究グループの一員としてSARS-CoV2の基礎研究をしながらチームと日々情報をアップデートし発信しています。PCRも機械や試薬があれば自分でもできるので、検査の欠点等も知っています。ですが疫学などの知識はあまりないですし、すべてを把握できるわけではありません。一般の方よりはちょっと知識があり、正しい情報を知るための方法を知っているだけです。
※仕事関連の話になると少々毒舌になります、すみません。

 

現在のアメリカの状況と日々感じていること

アメリカでの感染者および死亡者数は日々増加しており、病院の許容量が治療を必要とする人の数を越えてきています。自分たちが感染しない・他人に感染させないためにできる対策は全て行なっているつもりですが、それでも自分や身の回りの人がいつ罹ってもおかしくない状況で、怯えながら生活しています。こういう意識は子供ができてからさらに高くなったと思います。私が住んでいる場所は田舎ですが、それでも知り合いの知り合いは感染しているというような状況です。

 

日本が混乱している背景

アメリカや諸外国では強制的に、外出を禁止したり、生活に必須ではない店の営業を停止したり、学校を閉鎖したりしています。ですが日本では(現状)政府にその強制力がないため、できることは自粛要請のみで、罰則等もありません。個人の判断に委ねることになってしまっています。強制力があればこんなことにはならなかったと思います。緊急事態宣言が出されるようですが、それで少しは危機意識が出るでしょうか…そうなることを願います。日本人の国民性から考えても、上司の命令や周りと行動を合わせることが良しとされてきたので、個人が「私はやりません」と言いづらい状況だと思います。「なら仕事を辞めてください」と言われる職場が多いのではないかと思います。そのことは理解できますし難しい状況であることはわかっていますが、それでも行動を起こしてほしいと思います。

 

今考えてほしいこと

後になってから「あの時は神経質になりすぎたね、そこまでしなくても良かったね。」と思う分には良いですが、今何もせずに自分や自分の大切な人を亡くしてしまってから後悔しても遅いのです。ギリギリを攻めようとしないでください。
今はまだこの新しいウイルスに関してわかっていないことが多く、専門家ですら模索中なのです。一般人が「大丈夫でしょう」なんて判断できるはずもないのです。自分の身勝手な行動が誰かの大切な人の命を奪うことに繋がるということを理解してください。不確定な情報を鵜呑みにし、身勝手な行動を引き起こし、全力で対応している人を妨げないでください。また命を張って患者の治療にあたっている医療現場の人のことを忘れないでください。皆がまともに行動すれば感染拡大を最小限にとどめることができます

 

これは自己防衛として不十分

マスクの着用、手洗いの徹底、咳エチケットなどだけでは感染のリスクを減らすことはできても完全に防止することは不可能です。勘違いしている人が多いですが、そもそも通常のマスクに予防効果はありませんし、正しく着用できる一般人などほとんどいません(詳しくは過去記事参照)。狭い密集した空間に感染者がいればすぐに感染は拡大します

 

よくある愚痴とそれに対して思うこと。文句を言うだけですか?

政府が悪い

激しく同意します。海外にいるとからかわれるし、恥ずかしいです。国民の声として意見を言うのは大事ですが、自分ができることを考えていますか?

 

上司の命令だから、お客さんに迷惑がかかるから、職場の人員が少ないから、私が行かないと…、「私はいきません」なんて言えるのは一部の人だけだ!

あなたが今している仕事は自分や家族の命よりも大事な仕事ですか?本当に恐怖を感じているならば上司に相談する、周りに働きかける、休む、それでもやむを得なければ仕事を辞めるという選択があります。上の立場の人なら適切に対処していただきたいと思います。特に妊婦の方は心配で仕方ないと思います。

「お客さんが来るし上司の命令だから仕方ない」というのはただの愚痴です。自分も上司も(無駄に?)命を張って仕事して、感染拡大に一役買っていて、医療関係者や周りに迷惑をかける可能性があるということを自覚してください。確かに上が自宅待機を指示してくれれば解決します。そうでない場合であっても、その仕事を選択したのは自分ですし、仕事を続ける選択をしたのも自分です。自分の選択であって誰かのせいではありません。
もし自分や家族が感染した時に「会社が休ませてくれなかったから、あの人が悪い、上司のせいだ」なんて誰かのせいにしてあなたは報われますか?人のせいにするのではなく、行動に移し、自分のことは自分で守るべきです。

 

学校・保育園が休校措置をとってくれないから

自分たちで判断し、不安ならば休ませれば良いのです。子供でも重症化する可能性があります子供が無症状でも、家族に感染させるリスクがあります(不顕性感染)。学校は責任をとってくれませんよ。子供をどうしても預けなくてはならないのであれば、リスクの比較的低いベビーシッターを雇うなり誰かにお願いするなり、夫婦でどうにか調整するなどできることはあります。

 

仕事がなくなる、お金がなくなる

世界中が同じ状況で多くの人が同じ不安を抱えています。私も例外ではありません。繰り返しますが、全ては自分が選択した行動であって、自分が感染を拡大させている可能性があることを自覚してください。

反論はいらないと申し上げましたがやはりありますね…行動したい人の後押しをしたいだけですので。

 

友人だから強く言えない

それは友人ですか?できる限り周知はしてほしいですが、この期に及んで非常識な行動をする人と今後も付き合いを続けますか?こういうときに出る行動がその人の本質です。

 

夫が…妻が…

同情しますが、選んだのはあなたです。頑張って説得してください。

 

生活に必須な仕事や医療関係の仕事をしている方と身勝手な方へ

命を張って自分や自分の家族を危険にさらしながら仕事をしている方々には本当に感謝しています。文句を言う暇もないことと存じます。
その方々を困らせるような行動を減らしてもらうよう、少し周知をしたいと思います。

医療機関に電話もせず受診したり、軽症であったり必要ないと判断されたのに検査を要求するなどの身勝手な行動は、業務を滞らせるだけでなく、医療関係者を危険にさらし、本当に検査や治療を必要とする人の命を奪うことに繋がります。会社を休むための理由が必要というのもただの身勝手です。
軽症の場合はできる治療がないので自宅療養と自己隔離が基本になります。検査結果は治療方針に影響せず、不安の解消にもなりません。感染が疑われる場合は感染していると思い、自己隔離を行ってください。PCR検査で陰性であっても感染を否定することはできません。インフルエンザのように治療法がある場合や統計学や疫学的な情報を得るためには検査は重要ですが、検査に行くことによる感染拡大が懸念されます。パンデミックの際は検査に必要な物資や人員が不足しますので、インフルエンザのように全員に対して簡単に検査をすることができません。
軽症でない場合はまず電話をし、指示に従ってください。
また判断は難しいのですが、もし本当に検査が必要だと思われるのに必要ないと判断された場合は状況説明が不十分な場合等も考えられます。何かがあってからでは遅いです、検査が不要と言った人のせいにするのではなく、自分のことに責任を持ち、正しい行動を起こしましょう。COVID-19以外の病気の可能性も考えられます。

周知はしましたが、これらの情報に関しては然るべき場所で正しい情報を得てください。情報を発信している専門家(見極めてください)は他にもいますのでそちらも参考にしてください。情報は日々更新されますし、これを鵜呑みにしないでください。

 

肉親にも伝わらなかったので虚しい気分ですし、あまりこういうのは得意じゃないので気分がすっきりしないのですが…Twitterだと炎上と言い訳の嵐で埋もれてしまいますしキリがないのでこのような形でブログにまとめてみました。誰かの後押しと正しい情報を得るためのヒントとなればと思います。言い訳はすでに聞き飽きていますし反論は別のところにお願いします。

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